診療していると患者さんに聞かれることがあります。それは、
「先生は虫歯はないのですか？」
「先生の虫歯はだれが治すのですか？」
という質問です。
もちろん私の口の中にも虫歯があった時期もありました。幼稚園や小学生のころはむしろ虫歯の多い子供だったかもしれません。幸か不幸かつらい痛みを感じたことはありませんでした。そのせいか、つらい痛みを感じている患者さんの気持ちを本当の意味で理解しているとは言えないかもしれません。そのかわり、小さいころの数多い虫歯の治療経験のことは不思議によく覚えています。
幼稚園のころはおじいさん先生にいつも治療してもらっていました。隣の治療台に座っていた同じ年頃の子供が大声で泣いていて、先生に怒られていたのをよく覚えています。
小学生の頃になるとその息子さんの”若先生”に代わりました。
今から思うとお忙しかったはずですが、まだ子供だった自分にも色々と説明してくれたことを覚えています。虫歯がどの状態でどのような治療が必要なのか、よくわかるように説明してもらっていました。
そのためもあってか、私の医院に治療に来ている子供たちにはできるだけ話しかけるようにしています。その中の誰かが私の話を覚えていてくれて歯科関係の仕事に就いてくれればいいなあという想いをもっています。
さて、私の虫歯ですが、右下の虫歯は兄の歯科医院での患者第１号として治療を受けました。前歯の虫歯はまだ結婚前の妻に白く治してもらいました。両方とも現在まで何の問題もおきていません。
