シーンと水を打ったような沈黙
歯周病学会認定医筆記試験開始10分前
受験者全員が開始時刻を待っている
何とも言えない緊張状態
そういえばこんなの久し振り
いくつになってもあがり症
受験者全体を見渡すと20代30代が多く私はシニア寄りか
思い起こせばここに至るまでの長かったこと
学会に入会して
何度も学術大会に参加して
研修施設に入会し
座学や実習を修めて
症例を整備して
学会に提出受理されようやく受験資格を得られました。
ここまで来たら受かるでしょう
そんなことを言いながらを福岡に乗り込んできました。
こんなふうに試験を受けるというきっかけも必要
おかげさまで 歯周病を基礎から学びなおしができました。
試験範囲は学会が発行している各種ガイドラインや治療指針から出題されることになっています。
普段の臨床から行っている事なので多分楽勝と思いきや
衰えてくる記憶力との戦いで
覚えては忘れ 忘れては覚える
モグラたたき状態
昔は一度読んだらずいぶん覚えていたのに・・2倍は時間かかっている
などとぼやいているうちに
「試験開始です」の号令
まぁ9割ぐらいは出来たか
マークシートの記入漏れも何度も確認する余裕もありました。
翌日の合格者発表に首尾よく名前を連ねて一安心
その日は出張先で一人祝杯を上げました。
お世話になった関係各方面の方々本当に本当に感謝申し上げます。
何のための 学会認定医取得か
もちろん自分のため 医院のためでもあるが
やはりここは患者さんの為と強く強調したい
自分が学ぶことによって 救われる歯が多くなる
患者さんの不安の日々を無くすることができれば
不便だった食事が楽しい時間に戻れるならばそれは皆がうれしいこと
適切な歯周病治療を必要としている方に適切な歯周病治療を提供できる分かりやすい一つの道筋がこの認定医の取得です。
シニア寄りの年代になってもそんな純粋なところは残しておきたいものです。
認定医取得は通過点
ぜひとも専門医まで行きたい
口腔インプラント学会と両方の専門医が取れることが目標
まだ全体の7合目ぐらいかもしれません。
ビジネスパーソンの方には当たり前の出張も
開業医は努めてその機会を作り出さないと外の空気を吸うことが出来ません。
学会は 楽しいです。
表向きの楽しみは知識のブッラシュアップ
誰でも人ならばどうしても自分の知っている事だけで判断してしまいがちです。根拠は薄いけれど確信は強いというのは医療では認められていません。
最近の風潮として
経験したことだけで物事を判断してしまうことが見られるようで
その判断を強行に押し通すような人をヤンキーというのかもしれないが
自分はその対極にありたいといつも考えています。
無知の知とはよく言ったものです。
まだまだ自分の臨床や思考の枠組みを広げる必要があります。
毎日の診療が独りよがりになっていないのか
そんなことの点検の意味もありますね。
学会の裏の楽しみは学会メシ
その地でしか食べれないものを美味しく食べること
福岡は何度も訪れていますが美味しいものが多く
ついつい食べ過ぎてしまいます。
ダイエットしている方はあきらめましょう。
食べたり 学んだり
少し時間を作って大宰府に学業成就のお参りをしたり
また学会に戻って学んで
と非日常的な活動が出来ることが愉快ですね。その気になれば仕事のヒントはどこにでも見つかるものです。
「すべて仕事に繋がっている」という言い訳をしながら医院を空けていましたが留守を預かっていたスタッフの皆にも感謝です。
まだ学会に行かれたことがない方はぜひ出席をお勧めします。
次は歴史のまち京都そのまた次は食いだおれのまち大阪
学会メシも楽しみです。